ピュシス

 A=B

 Aが存在する
とは、
互いに無関係である。

 という結論に至るカントの弁証論(アンチノミー)が、実はすでに古典古代のギリシャすなわちプラトンアリストテレスの思索によって準備されていた、というハイデガーの史観。
 だからこそ現代のゆきづまりへの対処として、西洋形而上学に伝統的だった「本質存在(主語は〜である)」と「事実存在(主語は存在する)」との区別を解消し、プラトンアリストテレス以前の「自然」概念のルネサンスを提唱する。その1つの現れとしての『芸術作品の根源』。
 きちんとレジュメにまとめたい。