2012-01-01から1年間の記事一覧

dichten und denken

なんだかほんと、ハイデガーの用いることばってすごく詩的。 たくさんの意味連関すべてを鳴り響かせるようにして、決して語りつくすことのできない >> Sein ハイデガーの挑戦したこと。 詩において、世界と大地が生き生きとしたダイナミズムを繰り広げるとし…

安らう

ブルックナーの交響曲を形容するのに、ゴシック建築だとか、ブロックを積み上げてゆくようだとか、植物的だとか、いろいろあるけども、要するに、「そこに安らってある」ということなのではあるまいか、という気がしてきた。 ディオニュソスとしてではない、…

『詩人になるのでなければ何にもなりたくない』

ヘッセはそうしてドロップアウトして、 彼は大成した。 耳を研ぎ澄ますということは、母親の身体の中にいるということであり、夜闇の中にいるということであり、森の中にいるということであり、そこに属するということである。(bachundbruckner) そこでの…

『夏は老け』

9月になった。 世界の色褪せと疎外感がいよいよ増す。ゲームで気を紛らわせるのが今は一番の薬。そうでなくとも食欲と睡眠欲と性欲に支配される日々。 以下、どうでもいいこと。 ① AはBを聞く(聴く) ② AはBに属する 中世のドイツ語(中高ドイツ語)に…

ああ無情

自分のやってきた勉強、研究じみたものが、結局、ものにならないということに薄々気づいて、気づいたところで他に打ち込めるものなどとうになく、ただ日々の張り合いがなくなるだけであり、そうした堂々巡りの末に、再びまた書物に向かう。 そんな人生。 夏…

江ノ電

今回の旅の目的。

赤はまさに赤となり

今日はこれに。 http://town.sanyo.oni.co.jp/kikaku/chagall/pc/ シャガールの絵を通して、赤はまさに赤となり、青はまさに青となる。作品を生で観ることでしか味わえない色の神秘。 上記URLにもあるけれど、《空飛ぶアトラージュ》(1945年)が特に良か…

China Town

横浜中華街ではこちらにお世話になった。 接筵(地図/写真/横浜中華街/中華料理) - ぐるなび 名物スープチャーハンと水餃子を食べたのだが、とってもおいしかった。店に通いたくなる味。 そして、約7年ぶりに関帝廟に行った。 高校の修学旅行の最終日は、…

横浜美術館特別展より

横浜美術館で観たのはこれである。 DOMAIN ERROR 非常にポップであるというのが全体を通しての印象である。展示の前半は彫刻、後半は絵画やスケッチといった類であるが、中盤には作者のアトリエを再現した空間もしつらえてあって、そこにかかっていた一枚の…

旅を終えて。

お盆休みは横浜と鎌倉に行ってきた。 渋谷、みなとみらい、横浜美術館、赤レンガ倉庫、神奈川県庁付近、新江ノ島水族館、鎌倉大仏、小町通り、鳩サブレー本店、横浜中華街、関帝廟。ざっとこんなものだろうか。 みなとみらいな風景。 新幹線の中で、同時に、…

存在は包み込みを内在している。

中古レコード屋で見つけた逸品。マーラー:交響曲第9番アーティスト: バルビローリ(サー・ジョン)出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン発売日: 2010/10/20メディア: CD クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る とてもあたたかい。特に弦。 第4…

ほも

そのものが「現にそこに在る」ということを記述しようとおもったら、内的なベクトルのせめぎ合いを、恒常性(ホメオスタシス)にまつまる二極のせめぎあいを、述べるしかない、のではないか。 そういう暗黙のテーゼを前提すれば、ハイデガーの言っていること…

永遠の14歳

自分は一体何者なのであろうか。 結局のところ、何者でもなかったのである。とはいえ絶望する必要はない。今からその何者かに為ればよいのである。

明るみへ

高校時代からお世話になっている『新アクセス独和辞典』によれば、 Licht 光、あかり Lichtung (森林の)樹のまばらな所、林間の空き地 だそうである。 ハイデガーのユニークな思索において、ではLichtungとは? この Lichtung という語について、ハイデガ…

『今が一体いつなのかわからないし、ここがどこなのかもわからない。』

生まれてからの18年間、ずっと過ごしてきた岡山の地にこうして舞い戻ってきて、いろいろおもうことはある。 僕の大学4年間は、なんだったのだろう。もうそれは、ほとんど幻影のように霞む。梅田、石橋、箕面、三宮、西宮、難波、奈良、京都河原町... 地名に…

あうぐすとぅす

はっきり言って、クラシック音楽は常に既存の社会制度に安住し続けてきた。 近代以来の様々な制度、たとえば予約制演奏会や教養主義に寄りかかって今に至るクラシック音楽が、近代発祥の諸制度の地盤崩壊にともなって磨滅してゆくのも時間の問題である。 だ…

日曜日はブラームス

数あるピアノ協奏曲のなかでも、このコンチェルトは特別だ。ブラームス:ピアノ協奏曲第2番/モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番アーティスト: バックハウス(ヴィルヘルム),ブラームス,モーツァルト,ベーム(カール),ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団,ブラベッ…

この断片集はこども向けです。

エッセンスの部分をほんのちょっぴり読んだ。立ち読み程度。のための哲学 講談社現代新書―ジュネス" title="のための哲学 講談社現代新書―ジュネス">のための哲学 講談社現代新書―ジュネス作者: 永井均出版社/メーカー: 講談社発売日: 1996/05/20メディア: …

ア・レーテー

この比喩がわかるようで、わからない。 暗い森の中に明るみが開かれ、 その光の中でそこに現れるすべてのものが その形を見せることになるが、 それと同時に、 それを取りまく森の暗さもまた、 それとして見えてくる。 ハイデガーの言う「暗い基底」をどうや…

少女は旗を上げる

どうも自分は、好きなものはとことん反芻するということが好きみたいで、何回目かわからないけれども、これを読みなおした。脚本 コクリコ坂から (角川文庫)作者: 宮崎駿,丹羽圭子出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2011/06/23…

a long long summer vacation

小学生も中学生も夏休みに入りましたね。高校生はまだ補修が続くんだったっけ。 ひるがえって、僕は地獄のような労働が待ってます。しにたくないー。

置き土産

事実その1 2012年2月某日、当時4回生だった僕は大学に自転車を「寄付」した。文法経講義棟の北側に自転車をそっと置き、素知らぬ顔でその場を離れた。母校の後輩たちがその自転車を使えるように。鍵をかけぬまま。 事実その2 2012年7月某日、岡山県岡山…

Der morgen daemmerte "ersterbend".

朝は明け、黄昏のごとく。 早朝からマーラーの交響曲第9番を聴いた。マーラー:交響曲第9番アーティスト: シャイー(リッカルド),マーラー,ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック発売日: 2004/11/21メデ…

サマ−

この週末というか世に言う三連休は、激務でした。今週もそれなりにやるべきことが待ち構えているのだけど、とりあえず7月の山場は越えました。 それにしても後もうひと月でお盆。それまでに給料日もある。日々の晩酌を頼りに初秋を乗り切るのです。 セミの…

大阪大学21世紀COEプログラム『インターフェイスの人文学』から

『冒険・きしみあう知』より(標記一部変更) いま、社会はなぜ人文学の視点を必要としているか 環境破壊、生命操作、医療過誤、介護問題、食品の安全、教育崩壊、家族とコミュニティの空洞化、性差別、マイノリティの権利、民族対立……。これら現代社会が抱…

かなしい仕事、虚無

仕事柄いろいろ人に伝達する仕事してるんですけど、なかなか伝わりませんね。伝え方が下手なんですね。 木曜はお休み。自分の勉強ができます。幸せであります。やっと自由になれる。自分が成長できる。

気が早いセミ、なきだして、ひとり。

西洋のもろもろの形而上学はひとまずカントに収れんし、そしてまたカントから出発するわけだけども、ハイデガーをやってると、そういう西洋の古くからある思索をすべて網羅してゆくことになっていて、非常に助かる。 ハイデガー『芸術作品の根源』と同時期の…

夜わりと遅めに帰宅することが多いので星を見るのが習慣になりつつあります。 星座図鑑 ENCYCLOPEDIA OF CONSTELLATION ここによくお世話になってます。わかりやすくて便利です。 今頃だとちょうど夜の11時くらいに、夏の大三角が真上に来ます。ほんとに、頭…

失くしたポリスィ探して交番へ

ポストモダニズムとネオリベラリズムの祭りの後で、いったい作品たちはどのように救出されうるのか。我々にとって、作品たちは、何であるのか。その問題意識はずっと変わらない。高3の秋ぐらいから、ずっと変わらない。 近代の権威主義的な教養主義を超えて…

昼休みの書店

昼休みにジュンク堂に行って見つけた。芸術の哲学 (ちくま学芸文庫)作者: 渡辺二郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1998/06メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 81回この商品を含むブログ (24件) を見る ちくま学芸文庫は文庫のくせに平気で1000円を超える…