あうぐすとぅす

 はっきり言って、クラシック音楽は常に既存の社会制度に安住し続けてきた。
 近代以来の様々な制度、たとえば予約制演奏会や教養主義に寄りかかって今に至るクラシック音楽が、近代発祥の諸制度の地盤崩壊にともなって磨滅してゆくのも時間の問題である。
 だから、制度を修正してゆくのも必要だとおもうし、加えてこの現代においてクラシック音楽をよりそのものとして、より生き生きと(思想的に)在らしめなくてはならないとおもうのであります。(だからハイデガーをかじっているわけであります。)

 しかしどうしてこうもお前はクラシック音楽のことばかり主張するのだもっと他に政治的な主張はないのかという声も聞こえるが、僕の今のこの態度こそもっとも政治的なのであると僕は信じているから、そのような雑音にははなから耳を貸さないのである。